作品の特徴 Feature
イギリスを代表する抽象彫刻家。
赤、青、黄色など均一に彩色した鉄板や鉄骨で構成された作品を、台座の幅にとらわれず広い空間に置くといった、自由な発想としっかりとした構成力は他の追随を許しませんでした。 1951年から2年間ヘンリー・ムーアの助手を務めましたが、人体をデフォルメしたヘンリー・ムーアの影響を色濃く反映した具象的作風を一変させたのは、1959年の初渡米で接したデイヴィッド・スミスなどの前衛美術でした。 |
その後も建築に融合させたスカルプテクチャーや、レンブラント、ルーベンス、マネやマティスの名画に触発された源泉(ソース)彫刻、さらにはペーパー・ワーク、クレイ・ワークなどと、いったん確立したスタイルに安住せず、常に新たな理念を模索し、新たな素材と様式を求めながら、彫刻の可能性を広げました。
「彫刻家は未知の世界に飛び込んで新しい物を発見するのが仕事」と語ったといいます。
略歴
年 | 内容 |
1924 |
(3月8日)イギリス サリー州ニューモルデンに生まれる
|
1942 | ケンブリッジ大学クライスト・カレッジ工学部入学 |
1947 | ロイヤル・アカデミー・スクール(ロンドン)で学ぶ |
1951 |
ヘンリー・ムーアのパートタイム・アシスタントとして働く
|
1953 | セントマーティンズ美術学校(ロンドン)講師に就任 |
1956 | 初個展(ミラノ) |
1959 |
初渡米、彫刻家デーヴィッド・スミス、画家ケネス・ノーランド、ヘレン・フランケンターラーらと交流、抽象彫刻を始める
|
1963 | 個展(ロンドン ホワイトチャペル画廊)開催 |
1963 |
ベニントン・カレッジ(米国ヴァーモント州)教授に就任
|
1964 | 個展(ニューヨーク アンドレ・エメリッヒ画廊)開催 |
1965 | 個展(ロンドン カスミン画廊)開催 |
1966 |
第33回ヴェネツィア・ビエンナーレに出品、デーヴィッド・ブライト財団賞 受賞
|
1969 | 回顧展(ロンドン ヘイワード・ギャラリー)開催 |
1975 |
回顧展(ニューヨーク近代美術館、ミネアポリス、ヒューストン、ボストン巡回)開催
|
1987 | 大英帝国勲位の勲爵士 叙勲 |
1988 |
「アフター・オリンピア」(ニューヨーク メトロポリタン美術館 屋上庭園)を設置
|
1991 |
第7回ヘンリー・ムーア大賞展(美ヶ原高原美術館)に「モロッコ人たち」を招待出品、紙彫刻シリーズ(福井県小浜市 長谷川工房)を手がける
|
1992 |
回顧展(ローマ トラヤヌス帝市場遺跡)開催、高松宮殿下記念世界文化賞 受賞
|
1995 | 回顧展(東京都現代美術館)開催 |
1999 | 第48回ヴェネツィア・ビエンナーレに「最後の審判」出品 |
2013 | (10月23日)ロンドンにて心臓発作により逝去 |
鑑賞できるパブリックアート
リンク
公式サイト
Home | anthonycaro
備考