作品の特徴 Feature
世界を代表するフランスの具象彫刻家。
ブールデルといえば20歳年上のオーギュスト・ロダンとの交流が有名ですが、ロダンの助手として15年間を共にする中で、弟子の立場から互いに良き理解者となり、才能を高く評価し刺激しあう間柄でした。 ブールデルはロダンを尊敬し影響を受けながらも、客観的に作品を批評し、人間の現実の苦悩や愛情を直接的に表現したロダンよりも、素朴ながらより知性的で、深い精神性の表現を構築的な力強い構成に求めました。 |
教師としても才能を開花させ、のちにアルベルト・ジャコメッティやアリスティード・マイヨールなどを育てるなど、ブールデルのクラスからは多くの優れた芸術家を輩出しています。
自分の顔が似ているというきっかけから27歳で取り組んだベートヴェンの肖像の制作には、耳が聴こえなくなっても作曲をつづけた1人の男の葛藤を表現することにのめりこみ、
「彫刻家はマッス(量塊)とボリュームで創作し、音楽家は音で創作するという点で、彫刻と音楽はおなじものだ」
と語った彫刻家の共鳴と苦闘を、68歳で生涯を閉じるまで追い求めました。
略歴 Biography
年 | 内容 |
1861 |
(10月30日)フランス タルヌ=エ=ガロンヌ県モントーバンに生まれる
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1876 | トゥールーズの美術学校に入学 |
1884 | エコール・デ・ボザールに入学 |
1888 | 「ベートーベンの肖像」を制作開始 |
1893 | ロダンの助手となる |
1909 | 「弓をひくヘラクレス」を制作 |
1924 | レジオンドヌール勲章 受章 |
1929 |
(10月1日)パリ近郊のル・ベジネにて逝去
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鑑賞できるパブリックアート Other Works
リンク
備考 Remarks