日本を代表する彫刻家、佐藤 忠良先生の瑞々しい作品が札幌大通公園の西端、札幌市資料館を背にして、公園全体を悠然と見通しています。
作品データ Data
作品名 Title | 若い女の像 |
作家名 Artist | 佐藤 忠良 Churyo Sato |
制作年 | 1984年 |
寸法(H×W×D;cm) | 137 |
備考 | 大通公園 |
作品について About
鳥の糞害があるものの設置されてから40年ほど経過していますが、長きにわたってみずみずしさをたたえる、札幌の観光地である大通公園にアクセントを添えるようなパブリックアートです。
佐藤 忠良先生が自ら最もふさわしい場所として、バラで囲まれた『サンクガーデン』の西側中央に設置場所を選びました。「札幌で育てられた私が、こんな良い所に作品を置かせてもらえ、大変うれしい」と語っていました。
この作品のモデルは娘である女優の佐藤 オリエ氏ですが、佐藤 忠良先生が彫刻家としての力がみなぎっている時期に、均整の取れた健康的なプロポーションと若々しさが見事にかみ合い、あふれる生命力を発する作品となっています。
同じ作品が群馬県の大泉町民体育館前に設置されており、ある男性より依頼され制作されました。
群馬県出身の23歳の青年が中学1年の私と一緒に自炊生活をしてくれ、私の少年期を父、兄代わりに育ててくれた。
この人から私に「郷里の町に彫刻を作ってくれ」との依頼があり、私も恩返しの思いで体育館前に制作したものであった。
若く、澄んだ息ぶきの微風が彫刻空間を通して流れてくれればの思いを、この若い女性に託しての作品である。
宮城県に生まれ幼少期より20歳まで、夕張市と札幌市に住んでいた北海道にゆかりのある佐藤 忠良先生ですが、札幌市内に多くのパブリックアートが設置されていて、この作品のすぐ近くでも鑑賞することができます。
ほかにも大通公園では、佐藤 忠良先生の北海道での初めての野外彫刻作品となる「開拓母の像」を鑑賞することができますので、ぜひ散策してみてください。
設置場所 Location
北海道札幌市中央区大通西 大通公園