「旅の記憶’94」荒涼とした風景を目の前にして、音を奏でる風を聞いた遠い記憶

三重県

東京芸術大学名誉教授を歴任、平櫛田中賞中原悌二郎賞紫綬褒章など国内の主要な美術作品賞を受賞し、国内各地に多くのパブリックアートを設置した山本 正道先生の作品です。

作品データ Data

作品名 Title 旅の記憶’94
作家名 Artist 山本 正道 Masamichi Yamamoto
制作年 1994年
備考

作品について About

山本 正道先生はある一場面を切り取って断面にしたような、風景を投影して落とし込む風景彫刻という作風を確立しました。

端に木の葉があり建物、特徴的な木々や丘、崖のような造形で構成されています。

あえて小さくまとめられた造形は遠くに見渡す風景を、流れるような地形の流線は耳に入る風の音を描いています。

作品の前面には、先住民族であるネイティブアメリカンの詩の一節が刻まれています。

Wind now commences to sing; 風が今歌い始めます。
Wind now commences to sing. 今、風が歌い始めます。
The land stretches before me, 大地が私の前に広がり、
Before me stretches away. 私の前に遠くまで広がっています。

Tewa テワ族 ー 『In the Trail of the Wind: American Indian Poems and Ritual Orations』より

山本 正道先生が自身の旅で感じたであろう想いを凝縮させたこの作品が、文化施設が集約する三重総合文化センターのエントランスで出迎えてくれ、来訪者がアートやカルチャーに触れる気持ちを高ぶらせてくれます。

三重総合文化センターには他にも有名な国内外彫刻家のパブリックアートが設置されていますので、ぜひ足を運んでみてください。

設置場所 Location

三重県津市一身田上津部田1234 三重県総合文化センター エントランス

周辺のパブリックアート

山本 正道の他作品 Other Works

作家について Artist

山本 正道(やまもと まさみち) Masamichi Yamamoto
赤い靴はいてた女の子像に代表される優しい作風で知られ、風景彫刻家といわれる山本正道の紹介ページです。 略歴のほか、作品の特徴、パブリックアート一覧など、アーティストを深く知るために参考にしていただけます。
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