「勝利者の像」反骨精神や抵抗力を勝利へと結びつけた女性の強い意志を表現

パブリックアート

神戸総合運動公園内で、1985年の夏季ユニバーシアード開催に合わせ建設された日本有数の総合競技場の正面に、柳原 義達先生のパブリックアートが設置されています。

作品データ Data

作品名 Title 勝利者の像
作家名 Artist 柳原 義達 Yoshitatsu Yanaguihara
制作年 1985年
寸法(H×W×D;cm)
備考

作品について About

「勝利者の像」と名づけられていますが、競技者や受賞者といった像ではなく、女性が立ち尽くした、勝利者のイメージとは少し趣きの異なる作品です。

この作品の元となる「犬の唄」は、柳原 義達先生はフランス留学時に、「犬の歌」というシャンソンを由来としたエドガー・ドガの絵画『カフェ・コンセールにて(犬の歌)』に感銘を受け制作されました。

エドガー・ドガ『カフェ・コンセールにて(犬の歌)』

「犬の歌」は普仏戦争に敗れたフランス人の反省と抵抗精神を表したシャンソンで、それをうたう女性歌手が肘を折って両手を前にだらんと下げるこのポーズが、犬が飼い主に媚びるポーズを模したもので、おもねる素振りをしつつも抵抗精神を心に秘めた状態を、エドガー・ドガは『カフェ・コンセールにて(犬の歌)』に描きました。

柳原 義達先生のその後の彫刻家としての人生は、「犬の唄」に現れるように屈辱、喪失感、自嘲、虚しさなどから無我夢中で抵抗する精神を、強く表現するものでした。

「勝利者の像」とは、競技の勝利者というより、反骨心や抵抗精神といった抑圧からの解放という意味での勝利者を表しています。

この作品と同年にポートアイランドのワールド記念ホール前に設置された、「犬の詩」も同じ「犬の唄」シリーズです。

「犬の詩」神戸の人工島にあるイベントホール前にそびえ立つモニュメンタルな柳原義達作品
神戸市出身である柳原 義達先生の代表作のひとつで、全国各地に設置されているパブリックアートを、神戸ポートアイランドのワールド記念ホール前で鑑賞することができます。 作品データ Data 作品名 Title 犬の詩 ...

神戸総合運動公園ではこの作品以外に、国内の彫刻家を中心に11点のパブリックアートが設置されています。

神戸総合運動公園
INDEX 概要 Outline作品リストピックアップロケーション公式サイト備考 概要 Outline 名称 Art Space 神戸総合運動公園 住所 Address 兵庫県神戸市須磨区...

設置場所 Location

神戸市須磨区緑台 神戸総合運動公園 ユニバー記念競技場 前

周辺のパブリックアート

柳原 義達の他作品 Other Works

作家について Artist

柳原 義達(やなぎはら よしたつ) Yoshitatsu Yanaguihara
戦後日本を代表する具象彫刻家、柳原義達の紹介ページです。 略歴のほか、作品の特徴、パブリックアート一覧など、アーティストを深く知るために参考にしていただけます。

 

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