「ECHO」30年という年月の経過を感じさせない空間の調和が今も息づく現代的な環境整備がここに

アーティスト

1989年、関西電力の寄贈による「宇宙とエネルギー」をテーマとした大阪市立科学館の開館に合わせ、このパブリックアートは設置されました。

作品データ Data

作品名 Title ECHO
作家名 Artist 清水 九兵衛 Kyubee Kiyomizu
制作年 1989年
寸法(H×W×D;cm)
備考

作品について About

艶を消した朱色のアルミ合金を鋳造して制作された有機的なフォルムは、無機質な建物など周辺環境から一見浮き出たような印象を与えますが、絶妙なサイズと曲線とボリュームから、実は見事に空間に調和していることに気づかされます。

清水 九兵衛先生は、学生時代に建築を学び沖縄戦への出兵を体験したあと、陶芸の道で名声を得たものの、最終的に抽象彫刻へと軸足を移すこととなります。

その間、欧州留学中に訪れたイタリアで建築と彫刻が融合しているのを目の当たりにし、その後自身の作品タイトルにも取り入れた「親和(AFFINITY)」をテーマとして、周辺環境と調和する数多くのパブリックアートを国内に設置しました。

清水 九兵衛先生はこの作品以降、京都造形芸術大学や金沢美術工芸大学教授を歴任するとともに、国内美術館にて個展開催を精力的に行い、1990年には紫綬褒章、1998年中原悌二郎賞を受賞するなど、抽象彫刻家としての地位を確たるものにしました。

京都に終の棲家を据えたこともあり、すぐ近くの北浜の「MANEKI」、本町国際ビルの「無題」のほか、神戸に「マスクA」「緋甲」など、関西にも清水 九兵衛先生の多くのパブリックアートが設置されています。

設置場所 Location

大阪市北区中之島 大阪市立科学館 前庭

周辺のパブリックアート

清水 九兵衛の他作品 Other Works

作家について Artist

清水 九兵衛(きよみず きゅうべえ) Kyubee Kiyomizu
陶芸作家清水六兵衛としての顔をも持つ抽象彫刻の第一人者、清水九兵衛の紹介ページです。 略歴のほか、作品の特徴、パブリックアート一覧など、アーティストを深く知るために参考にしていただけます。
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