大阪高槻市出身で、海外でも評価が高まっている名和 晃平先生の作品です。
作品データ Data
作品名 Title | Trans-Ren (Bump, White) |
作家名 Artist | 名和 晃平 Kohei Nawa |
制作年 | 2012年 |
材質 | ミクスドメディア |
寸法 (H×W×D; cm) | 218.8×75×58.8 |
備考 | ー |
作品について About
緑道を歩いてゆくと突如、人の姿をしたデコボコだらけの白い不思議な造形があらわれます。
どこかユーモラスな人物像は、名和 晃平先生の「Trans」シリーズのひとつで、ラテン語で”移動”、”変換”などを意味し(英語の”恍惚”や”催眠状態”の「Trance」とは異なります)、現実と仮想世界との存在をおぼろげに表現されています。
従来からあるブロンズによる具象彫刻の枠を超え、人体をかたどりながらもさまざまな材質・効果を通して表現を広げたパブリックアートは、具象と抽象のはざまを行き交い不思議な感覚を観る者に与えます。
Trans
3Dスキャンしたポリゴンの表面にエフェクトをかけ、そのデータを再び実体化する「Trans」。
存在の面影をすくい出すように人体モデルから読み取った情報(Voxelデータ)が、実体に対して影となり、現実と仮想世界のパラレルな関係を生み出している。
さまざまなシルエットを造形した流動性のある三次局面の表皮は、虚ろなエネルギー体となって立ち現れ、デジタル空間における存在のリアリティーを問いかける。ー 公式サイト より
日常生活の合間に目に触れるパブリックアートがこの空間の価値を高めてくれ、東日本大震災の復興を目的として宮城県に設置された「White Deer」などにも想いをはせるきっかけになればと思います。
名和 晃平先生はこの作品を設置した翌2013年に、アルマンやキース・へリングなど名だたる世界的作家のパブリックアートのある韓国郊外チョナン市の彫刻庭園に「Manifold」を、2023年にはパリのセーヌ川中州に大規模作品「Ether(Equality)」を設置するなど、国際的にも評価が高まっています。
ちなみにすぐ近くにあるおにクルという施設の壁面デザイン「Cycle」は、名和 晃平先生率いるアーティスト集団Sandwich Incによるものです。
設置場所 Location
大阪府茨木市東中条町7 元茨木川緑地