「MAALA 高きへ」よりよい結果を追求するための心と体のありかたを作品に刻み環境に溶け込む

Dani Karavan

作品データ Data

作品名 Title MAALA 高きへ
作家名 Artist ダニ・カラヴァン Dani Karavan
制作年 1997年
寸法(H×W×D;cm)
備考

作品について About

世界文化賞を受賞したイスラエルの環境彫刻家ダニ・カラヴァンのパブリックアートで、国内に5作品あるうちの1作品が、大阪市の長居公園内競技場前に設置されています。

高くそびえ立つ2本のコンクリート製の支柱と池、球体、ヤマザクラで構成されており、2本の柱は寺の山門、球体は日の丸と球技をイメージしています。

競技場の柱の形状を模した支柱には、ダニ・カラヴァンの友人で詩人の高橋 睦郎氏の詩歌が刻まれています。

こころからからだへ
からだ わがいとしきものよ あひともに このおもきつちけりて かなたへ
からだよりこころへ
こころ わがたのもしきものたづさえて はしりたたへむ このつちをこそ

スポーツを支える「肉体」と「精神」が互いにいつくしみ語り合うことで、「高き」を目指す健全性を説いています。

作品のバランスを保つため高さ4mはあろう球体は、白く塗装され圧迫感を感じさせず、またスリット内側は金色に塗装されてアクセントとなっています。

 

しかし過度に主張せず、より大きな競技場のそばで周辺の環境に溶け込むようにそびえ立つさまは、ダニ・カラヴァンの他の作品同様、時間の経過とともに完成へと近づく作家の意図が垣間見えます。

ダニ・カラヴァンのパブリックアートは関西では他に、奈良の公園全体を設計監修した室生山上公園芸術の森があり、広くゆったりとした空間は「螺旋の竹林」など、数点の作品で構成されています。

室生山上公園芸術の森
INDEX 概要 Outline古来から受け継いできた精神文化をかけがえのない財産として今を生きる私たちのメッセージへ、作品リストピックアップロケーション公式サイト備考 概要 Outline ...

元々は室生村出身の井上 武吉先生による室生山上公園芸術の森の整備計画が、井上 武吉先生が急逝したためにとん挫しつつありましたが、その状況を耳にした友人であるダニ・カラヴァンが遺志を受け継ぎ公園を完成させました。

室生山上公園芸術の森のすぐそばにある道の駅には、対となるパブリックアートで井上 武吉先生の遺作となった「my sky hole 地上への瞑想、室生」があり、とても見ごたえのある空間となっています。

設置場所 Location

大阪府大阪市東住吉区長居公園 ヤンマースタジアム長居 前広場

周辺のパブリックアート

 


ダニ・カラヴァンの他作品 Other Works

作家について Artist

Dani Karavan(ダニ・カラヴァン)
高松宮殿下記念世界文化賞

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