大阪高槻市出身で、海外でも評価が高まっている名和 晃平先生の最新作です。
作品データ Data
作品名 Title | Trans-Mio |
作家名 Artist | 名和 晃平 Kohei Nawa |
制作年 | 2024年 |
材質 | アルミニウム、塗装 |
寸法 (H×W×D; cm) | 5,238 × 3,500 × 3,500 |
備考 | Trans |
作品について About
大阪オフィス街にたたずむ高さ5mの名和 晃平先生の作品は、スキャンした人体データを幾何学的に再現したTransシリーズで、表面と裏面を異なる仕上げにすることで違和感を感じさせるパブリックアートです。
Trans
3Dスキャンしたポリゴンの表面にエフェクトをかけ、そのデータを再び実体化する《Trans》。
存在の面影をすくい出すように人体モデルから読み取った情報(Voxelデータ)が、実体に対して影となり、現実と仮想世界のパラレルな関係を生み出している。
さまざまなシルエットを造形した流動性のある三次局面の表皮は、虚ろなエネルギー体となって立ち現れ、デジタル空間における存在のリアリティーを問いかける。 ー公式サイト より
何気ない日常をかたどったフォルムですが、安心感と違和感を同時に覚えさせる表現によって注意を引き、ビジネス街のシンボル的な存在になると思わせます。
本作は、京都芸術大学とSandwichのコラボレーションによるプロジェクト「ULTRA_Sandwich#18」でのワークショップから生まれました。
学生たちとiPhoneを用いた3Dスキャンを行い、参加者の一人である”ミオさん”が、トートバッグを持って頭上の青空に浮かぶ月を見上げている何気ないポーズをモチーフに選びました。
空を仰ぐ抽象的なシルエットは、宇宙がもっと身近になった未来への予感を、さまざまな情報と物質が入り乱れる都市へと広げていきます。
そして、ボクセル状のボリュームと流れる雲のようなボリュームが同居する表面形状は、そんな都市を歩む私たちにとってリアリティとはなんなのかを、今一度問いかけることでしょう。 ー公式サイト より
ちなみにこのビルには住居も備わっており、日常生活に溶け込むことでアートに密接に関わるような環境をも想定されています。
名和 晃平先生は韓国の彫刻庭園に「Manifold」を、2023年にはパリのセーヌ川中州に大規模作品「Ether(Equality)」を設置するなど、国際的にも評価が高まっています。
すぐ近くのコンラッドホテル40Fロビーでは高さ5mの「Fu / Rai」を鑑賞できるなど、他にも関西には多くの名和 晃平先生のパブリックアートが設置されているので、ぜひ見比べてみてください。
設置場所 Location
大阪府大阪市北区堂島2 Tower DOJIMA 前広場