「シオン」端正でありながら物憂げな表情をみせる少女が見つめる先は

アーティスト

神戸三宮のメインストリートに日本を代表する現代彫刻が点在しています。
その中で舟越 保武先生は、佐藤 忠良先生と並び戦後日本の具象彫刻界で代表的な彫刻家でした。

作品データ Data

作品名 Title シオン
作家名 Artist 舟越 保武 Yasutake Funakoshi
制作年 1979年
寸法(H×W×D;cm)
備考 神戸市 彫刻の街こうべ 花と彫刻の道

作品について About

神戸都心にある公園横の沿道で、木陰にたたずむ均整の取れたプロポーションの少女像は、ブロンズの錆である緑青が作品全体をまとい、経年のほどよい表情を見せてくれています。

神戸市の街づくり事業でこの作品を含め、多くのパブリックアートが整備された花と彫刻の道では、他にも「帽子・裸婦」(佐藤 忠良先生)や「星の肖像」(新宮 晋先生)など、見ごたえのある作品を一度に鑑賞できますので、神戸へ訪れた際には巡ってみることをお勧めします。

彫刻の街こうべ 花と彫刻の道
INDEX 概要 Outline作品リスト​ピックアップロケーション公式サイト備考 概要 Outline 名称 Art Space 彫刻の街こうべ 花と彫刻の道 住所 Address 神戸...

舟越 保武先生のパブリックアートは他にも国内に数多くあり、秋田県田沢湖の「たつ子像」や長崎県の「26殉教者記念像」が有名ですが、すぐそばには神戸市役所ロビーにある「LOLA」、少し離れた結婚式場の壁面に設置された「リンゴを持つ少年」「アンナ」なども鑑賞することができます。

舟越 保武先生はこの「シオン」制作8年後の1987年に、脳梗塞により右半身不随となりましたが、2002年多臓器不全で亡くなるまで利き手ではない左手で制作を続けました。
その頃の作品はそれまでのような端正なフォルムとは一線を画し、その無骨で一見荒削りな作風が、見る者に直接的に訴えかける迫力をもっています。

1999年には文化功労者に選ばれるなど、そういった姿勢が評価されることとなった作品は岩手県立美術館や長崎県美術館に収蔵されていますので、近くへ赴いた際には訪れてみてください。

設置場所 Location

神戸市中央区加納町 東遊園地(花と彫刻の道

周辺のパブリックアート

舟越 保武の他作品 Other Works

作家について Artist

舟越 保武(ふなこし やすたけ) Yasutake Funakoshi
戦後日本を代表する具象彫刻家、舟越保武の紹介ページです。 略歴のほか、作品の特徴、パブリックアート一覧など、アーティストを深く知るために参考にしていただけます。
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