「夏至の日のランドマーク」高さ5mの無垢石を磨いた石柱は特徴的な山口牧生の彫刻作品

UBEビエンナーレ

木漏れ日が心地よい滋賀県立美術館への彫刻の路の一角に、山口 牧生先生のパブリックアートが設置されています。

作品データ Data

作品名 Title 夏至の日のランドマーク
作家名 Artist 山口 牧生 Makio Yamaguchi
制作年 1986年
材質 黒御影石
寸法(H×W×D;cm) 500 × 65 × 140
備考 夏至の日のランドマーク

作品について About

滋賀県立美術館への敷地内の公園に設置された、抽象作品3点のパブリックアートのひとつ、自然と対峙し人間の精神性を追求した山口 牧生先生の作品です。

地面に斜めに突き刺さった高さ5mの石柱は、夏至の日の正午に太陽の方向と石柱の傾きが一致するようになっています。

影が石柱自身と重なるため、石柱の影が消えてしまいます。

「野外設置の彫刻は、おしなべて太陽との関係の中に置かれる」と考える山口の仕掛けです。

本作に用いられている能勢石は大阪府豊能町で採れ、粘りがあって割れにくく、大きなオブジェに最適です。

作品の表面は電動カッターで櫛の目状に切れ目を入れてノミではつられ、そこに酸化鉄の顔料であるベンガラがぬられ、その後、全体がさらにグラインダーや砥石で磨かれています。

そのため、のみではつられ凹んだところにだけ、ベンガラが残っています。 ー作品ガイド より

特徴的な作品の表面に視線を集めますが、作品名の通り夏至の季節性や太陽の動きなど、人間の意識を自然へと導くことに重きを置いて、山口 牧生先生は多くの作品を制作しました。

彫刻の路には他にも、植松 奎二先生の「置・傾 / トライアングル」や村岡 三郎先生の「Oxygen Shiga」などが設置されているほか、滋賀県立美術館中庭にはケネス・スネルソンの「ニードル・タワー」やアレクサンダー・カルダーの「フラミンゴ」など、見ごたえのある国内外のパブリックアートが鑑賞できますので、ぜひ足を運んでみてください。

設置場所 Location

滋賀県大津市瀬田南大萱町 文化ゾーン 彫刻の路

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